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Q、A。 Q、A、Q、A――Q&A。 Q:覚えてる? 問い紡がれる、疑問。 それは、 Q:覚えてる? 繰り返される、自問。 A:覚えてる。 呟き紡がれる、回答。 それは、 A:覚えてる。 繰り返される、自答。 Q:本当に、覚えてる? だが、反復は止まらない。 内在し、点在していながらも、外在には至らないこの質問は、ただ病むだけに留まり、未だ止む気配を見せない。 まるで別の回答を期待するように。 まるで別の解答を確信するように。 A:本当に、覚えてる。 Q:本当に? 本当に覚えてる? A:………… ゆえに澱みは生じる。 Q:本当に、覚えてる? A:…………覚えてる。 ゆえに矛盾が発生する。 A:……覚えてる。 A:覚えてる……。 例え、言葉は違えど、 A:……違う。 A:……違う! 本質的には一つの意味しか持たないはずの、問い。 A:嘘、じゃない。 それに対して、過剰に。 A:嘘じゃ、ない。 また、異常に。 A:覚えてる……嘘なんか、吐いて、ない。 そして、必要以上に複雑な複数の答えを返してしまう。 A:私は、本当に、覚えてる……!! そんな矛盾が、不吉に花を咲かせては、不穏に枯れ、不快に朽ちてゆく。 だが、けして嘘ではなかった。 現に覚えている。 自分以外の誰かに深く触れた感触も。 自分以外の誰かが深く触れた感触も。 融け合った温もりも。 解け合った温もりも。 付随する痛みも。 追随する悦びも。 一生に一度しか味わう事のない、喪失感も。 そう、確かに覚えている。 全ては紛れもない事実。 疑いようもない、現実。 ありとあらゆる何もかもが、限りなく真実に寄り添っている。 それを理解したから、だろうか。 もう一人の自分は、自問を変質させる。 Q:……じゃあ、知ってる? A:…………え? 一瞬、呆然。 瞬間の自失。 何故ならそれは、予期せぬ詰問だったからだ。 Q:知らないの? しかし、繰り返される。 もう独りの自分は、問いかけを止めない。 Q:……識らないの? 止めて、くれない。 心が健やかな時や豊かなる時は、何も言ってこないくせに。 心が病める時や貧しい時に限って、ここぞとばかりに攻め立て、ことごとく責め立ててくる。 Q:本当に、しらないの? だが、彼女は知らない。 A:………… どれだけ繰り返されようとも、知らない。 Q:どうして? A:……知らない。 Q:どうして? ねぇ、どうして? A:知らない! そんなこと、私は、知らない…… 例え覚えていても、知らない事は答えようがない。 それゆえに、彼女は。 いよいよ堪えられなくなった彼女は。 Q:アナタハドウシテシラナイノ? その言葉を最期に。 無自覚に攪拌させていた意識と無意識を、半ば狂的に切り離した。 次の話へ
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